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2025.07.03
― エルメスなどブランドスカーフを“アート”に変える方法 ―
タンスやクローゼットの中で眠っているシルクスカーフはありませんか。エルメスの「カレ90」やシャネル、ディオールなど名作スカーフはそのまま身につけても美しい一方、柄やサイズゆえコーディネートの難易度が高いと感じることも少なくありません。そんな“しまい込みスカーフ”をアートピースとして蘇らせる最適な方法のひとつが額装です。額装は単なるインテリア小物ではなく、生活空間にブランドストーリーと彩りを同時に持ち込む最良の手段なのです。
この記事では、東京・新橋の額縁専門店 FABRI が蓄積してきた実践ノウハウをもとに、スカーフ額装のメリットから具体的なデザインバリエーション、取り付け・メンテナンスの注意点、よくある質問まで徹底解説します。
身につけるだけではない──“飾る”ことで生まれる価値をご紹介します。
エルメスやディオールのシルクスカーフは、光の角度で色彩が複雑に変化する“テキスタイル・ジュエリー”。額装してアクリル板で保護すれば、日常生活の中でも色落ちや風合いの劣化を気にせず鑑賞できます。クローゼットに眠らせておくより、アートピースとして壁に飾ることで“いつでも見られる贅沢”を手に入れることができます。
「そのスカーフ、どこで手に入れたの?」――大胆な柄やブランドネームはゲストの目を引き、自然と会話がスタートします。今では多くのメゾンが新作スカーフを発表しており、「実は限定コレクションなんです」「旅行先で記念に買いました」といったエピソードも共有しやすいもの。スカーフ額装は、インテリアを“語れる体験”に変える魅力があります。
シルクは繊細な素材。紫外線によって色褪せてしまうことや、湿気はカビや臭いの原因になります。
額装をすることで、紫外線や湿気によるリスクをできる限り抑えることも可能になります。
一流デザイナーが手掛けたスカーフはまさにアート作品、飾るだけで空間が一気に華やぐため、手軽に“ギャラリーライク”な雰囲気を演出できます。
限定コレクションやヴィンテージのスカーフは、中古市場でも根強い人気があります。額装によって保存状態を高めることで評価額が上がるケースも少なくありません。適切な保護と管理を行うことで、楽しみながら資産としての価値も維持できる――これがスカーフ額装の大きな魅力です。
スタイル | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
シンプル額装 | スカーフと額装のみのシンプルなスタイル | コスト重視・初めて額装に挑戦 |
マット額装 | スカーフと額縁の間に余白を設けることでゆとりある仕上がりに | 美術館ライクな上質感を求める |
フチ見せ額装(縫い付け) | スカーフを巻き縫いし、端を残すことでよりスカーフらしらを際立たせる | スカーフらしさを活かしたい |
浮かし額装 | 部材で数ミリ浮かせ立体感を演出 | アート性の高い柄・モダン空間向き |
※その他にもバリエーション有り
必要最低限の部材で製作するため、コストを抑えつつデザインをシンプルに見せたい方に適しています。
端が隠れるためタグや縫製を見せたい場合は次項以降の額装方法も検討してみてください。
アクリル(ガラス)とスカーフの間にマット(台紙)を置き、余白を設けるクラシカルな技法。
マット額装は、スカーフだけでなく絵画等の額装においてもメジャーな額装方法です。
スカーフの端をわずかに見せつつ裏面の芯材に糸で縫い留める、もしくは裏に芯材を置いて貼り付ける方法です。端が見えることから、スカーフという立体物を展示しているという視認性が高まり、よりスカーフらしさを際立たせて額装する手法の一つです。
額縁の中で芯材に貼り付けたスカーフの裏側に、高さを出すための部材を仕込むことで作品を浮かせ、背面の壁との間に影を作り立体感を演出。インテリア雑誌でも近年注目度が高い技法です。
ブランドスカーフを額装する際は、「フレーム選び」×「設置空間」 の掛け合わせで完成度が大きく変わります。ここでは実際のデザイン例をもとに、インテリアに映えるスカーフ額装のポイントを解説します。
粘着シートで背板に直接貼り付ける手法。手軽ですが接着剤がシルクを変色させる場合や、剥がす際粘着物が残る可能性もある為、注意が必要です。
芯材にスカーフ端を糸で留める伝統的手法。剥がして再利用できるためヴィンテージや限定品に最適。アイロンがけをした後に職人の手で針を手縫いすることで、シワを除去します。
季節によってシルクは湿度で伸縮し、90 cmスカーフでは最大2〜3 mmの歪みが出ることもあります。
Q. ガラスよりアクリルが良いですか?
A. どちらの方が良いと明言することは難しいですが、紫外線・重さ・コスパの3点から決めていくべきかと思います。
ガラス、アクリルいずれも紫外線をカットすることは可能ですが、素材の性質上アクリルよりガラスの方が重くなります。
Q. 石膏ボード壁でも安全に掛けられる?
A. 額縁屋で取り扱いのある、額縁用の金具等を使えば問題なく取り付けが可能です。
Q. 額装したままクリーニングできる?
A. 基本不可。外してドライクリーニングに出し、再額装時に糸留め位置を復元する必要があります。FABRIでは取り外し&再額装オプションあり。
Q.スカーフ額装の納期は?どのくらいで完成しますか?
A.オプションにもよりますが、即日~5週間程度で納品可能です。(※即日の場合、別途特急料金が発生致します)
Q.スカーフ額装の値段は?予算はどれくらい?
A.上記で挙げたオプションに、さらにどの額縁を選ぶかによって変動することから、ここで予算を挙げることは困難となっております。オンラインでお見積もりを出すことも可能ですので、お問い合わせフォームの入力か直接ご来店をお願いいたします。
額装のご相談は FABRI(東京・新橋)へ
50種以上のモールディングと実物サンプルを常時展示。オンライン見積もりもお気軽にどうぞ。額縁専門店 ファブリ
美術に関すること、全てお任せください。